「申込みブラック」って要するに何がいけないの?
Q:「申込みブラック」というのは短期間に集中して申込みをすると、その申込みした経歴が信用情報に登録されるから、審査で敬遠されてしまうことですよね。
どうして複数の会社に申込みをした経歴があると敬遠されることになるのでしょうか。
“短期間で借入れが集中している”なら否決になるのもわかりますが、“申込みが集中している”だけで、実際に借入れしてなければ問題ないように思いますが。
A:おっしゃるように、「申込みブラック」とは、“短期で借入れが集中している”ことではなく、“短期で申込みが集中している”ことを指します。
実際に借入れしていないのであれば、負債が増えたわけではないので、一見すると何ら問題ないようにも見えますが、あまりに申込みが集中していると審査に悪影響を及ぼすのは事実です。
「申込みブラック」が審査で敬遠される主な理由は次のようなものが考えられます。
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申込みブラックが否決になる理由
①「他社が否決にしているのは何か理由があるはず」と勘ぐられる。
何社も申込みをしたのに借入れが出来ていないということは、それだけ他社から否決になっているということです。
他社が何社も否決にしている案件は、審査担当者から、
「これだけ、何社も否決になっているのは、何か理由があるのでは。」
と勘ぐられることになります。
他社が否決にした理由が、わからなければわからないほど、「ひょっとしたら、申告内容に何か嘘があるかも・・」などと審査担当者は不気味に感じるものです。
こんな具合で、他社で否決になればなるほど、どんどん審査は通りにくくなってしまうのです。
②切羽詰まった印象をあたえる
短期間に申込みがあまりに集中している人は、切羽詰まりすぎていているので要注意とされています。
審査担当者の心情としては、あまりに切羽詰まった人には融資はしたくないはずです。
そのような人は、とにかく目先の資金繰りのことしか考えておらず、借りたお金を返していけるかどうかなどは関係なく、やたらに申込みをしているだけの人が多いからです。
③計画性がなく、破綻する可能性が高い
短期間に申込みが集中している人は無計画な印象もあります。
計画性なく、どんどん申込みをする人は、結果、全体的な負債額が増えすぎてしまって破綻する可能性が高くなります。
借入れ先が消費者金融であれば総量規制という、原則、年収の3分の1を超える貸出しを禁止する規制がありますが、住宅ローン、銀行カードローン、クレジットカードなどで買い物をした時のローン(ショッピングローン)は、総量規制を超えていても規制はされていません。
極端な話、申込者に支払い能力があると判断したのであれば融資額に法律的な制限はないのです。
(但し、ショッピングローンには「支払可能見込額調査」という、総量規制のような返済能力調査が義務付けられていて、この調査をクリアしなければ原則融資してはいけないことになっています。)
最近は銀行カードローンの過剰融資(貸し過ぎ)が問題視されたことも記憶に新しく、消費者金融以外でもキャッシングの借金を増やすことは出来てしまいます。
申し込みブラックとなる基準
このように短期間で申込みが集中している人にお金を貸すのはリスクが高いというのが、業界の定説になっています。
では、どのくらいの期間に何件申込みがあったら審査で敬遠されるのでしょうか。
もちろん各消費者金融によって審査基準は異なりますが、おおよそ「1カ月に5件以内」の申込みが常識的な範囲でしょう。
この範疇であれば、中小消費者金融では申込みブラックで否決になることはまずありません。