中小消費者金融でも無利息サービスが増えてきているわけ
最近、中小消費者金融でも、「初回無利息サービス」を開始する業者が増えてきました。 実はこの無利息サービス、大手ではほとんどの会社が採用していますが、これまで中小消費者金融ではあまり馴染みのないサービスでした。
このように、中小消費者金融でも無利息サービスが増えてきた背景には、いったいなにがあるのでしょうか。
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無利息サービスが増えた背景
ここにきて各社が「初回無利息サービス」を採用しはじめたのは、次のような要因が考えられます。
●法改正後の市場が安定してきた
無利息サービスを採用するということは、当然ながら、1顧客単位での、金利収益は下がります
このため改正貸金業法施行により上限金利が引き下げられた2010年6月当初は、ほとんどの中小消費者金融は、無利息サービスは実施していませんでした。
しかし、「総量規制」という、年収の3分の1を超える貸付け制限が導入されたこともあって、多重債務に陥る客は減少し、予想よりも不良債権の発生をおさえることに成功した中小消費者金融も出てきました。
このため経営が安定化した、一部の中小消費者金融では、「無利息サービス」を開始して、さらなる優良顧客の獲得を目論めるまでになりました。
●優良顧客獲得に向けてサービス面での競争が始まった
「初回無利息サービス」を採用するということは、多少、収益を下げてでも、優良顧客を獲得したいという意図が伺えます。
前述したように、2010年の上限金利引き下げ直後は、各中小消費者金融には、あまりサービスを充実させるという姿勢は見受けられませんでした。
これは、
- 上限金利の引き下げにより、ただでさえ、収益が下がっている中、サービスの充実まで対応出来なかった。
- 多くの競合他社が廃業や業務縮小していたため、そこまでサービスに力を入れなくても、お客には困らなかった。
ことが原因です。
これが、最近では、積極融資に転ずる会社も増えてきたため、健全な競争原理が働いて、サービス面の向上に力を入れる業者が増えてきたということでしょう。
各中小消費者金融の無利息サービスの状況
具体的に、現在、無利息サービスを実施している中小消費者金融を、日数別に整理してみました。
(2020年4月28日現在)
30日間・・セントラル、フタバ
35日間・・ライフティ
60日間・・いつも
100日間・・ニチデン
このように改めて見ると、各社の企業努力には頭が下がります。
大手消費者金融でさえ、無利息サービスの期間は平均30日間である中、中小消費者金融で、30日を超える期間を設定している会社が多くあることには驚きます。
(ニチデンに至っては、なんと「100日間」という、通常ではあり得ない無利息期間を設けているのには驚きです!)
また、これらの会社の無利息サービスは、期間限定ではなくて、「固定のサービス」となっていることにも注目です。
このような、各社のサービス面での競争は、市場が安定した現在、当面、続くと思われ、今後も、無利息サービスに参入する会社が増えてくることが予想されます。
銀行カードローンは無利息サービスがない!?
このように、中小消費者金融でも「無利息サービス」を採用する会社は増えてきていますが、かたや「銀行カードローン」には無利息サービスを採用している会社はほとんどありません。
金利に関しては、消費者金融が18.0%で、ほぼ横並びなのに対して、銀行カードローンは、14.6%以下としているところがほとんどなので、一見、銀行カードローンの方が、お得に感じている方も多いと思います。
しかし、短期の利用であれば、「無利息サービス」を採用している消費者金融を利用した方が結果、お得ということもあります。
- 短期利用・・無利息サービスを採用している消費者金融
- 長期利用・・金利の低い銀行カードローン
という使い分けをするのがベストです。
※こちらの記事も参考にしてください。
(無利息サービスで比較!)