消費者金融の営業・広告にはご用心!

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現在ネット上には、消費者金融に関する多くの広告宣伝が掲載されていますが、その中には「ブラック融資」「無審査融資」などかなり露骨な表現を使用したものも見られます。
はたしてこのような広告は信用に足るものなのでしょうか。
またこのように数多くの広告が存在する中、どの情報を取捨選択してゆくべきなのでしょうか。
この章では、消費者金融の営業、広告に関して詳しく解説しています。

ライター
ハッキリ言って、ネット情報のほとんどは広告目的です。そのため、「ブラックOK」など人々が食いつきやすい、過激な言葉が飛び交っています。その中で、有益な情報を取捨選択することが必要です。

消費者金融の広告には規制がある

最初に結論を言ってしまえば、消費者金融で「無審査」ということはあり得ないので、そのような誇張した広告をしているサイトは信憑性のないサイトと断定して問題ありません。

そもそも、消費者金融業者が広告を掲載する際には、「借入れが容易であることを過度に強調して、借入意欲をそそるような表現」は禁止されています。
これは、日本貸金業協会が定める、「広告審査に係る審査基準」にかなり具体的に例示されて、例えば、

  • 出ます出ます、どーんと貸付
  • ジャンジャン融資
  • 借りやすさ№1
  • どんな状況でも

などの表現はNGとされています。

また、「債務整理を行った者や破産免責を受けた者にも容易に貸付を行う旨の表現」も禁止されて、例えば、

  • ブラック可
  • 破産歴のある方でも大丈夫
  • 他店で債務整理した方も大歓迎
  • リセットOK

などの表現がこれに該当します。

このため、現在、過去に自己破産や債務整理をした方でも審査対象にしている正規登録業者は多くありますが、各社、その表現には苦慮していて、どうしても婉曲というか遠回しな表現になっています。
「柔軟な審査」という表現もそのような中から発生した表現と言えるでしょう。

口コミ・情報サイトは公式の内容ではない

このように消費者金融があまりに露骨な表現で、集客することは禁止されていますが、現実のネット上には、明らかにこれに該当するような広告が後を絶ちません。
これはいったいどういうことでしょうか。

実は、このような本来禁止されているような表現で集客しているサイトのほとんどは、消費者金融の公式サイトではなく、いわゆる「アフィリエイトサイト」と呼ばれる広告収入目的のサイトなのです。
そしてこのようなサイトに対して完全に規制をかけてゆくのは、「いたちごっこ」であり、なかなか困難なことなのです。

このような中、2018年6月に、消費者庁は、健康関連商品のネット通販会社に対して、アフィリエイトサイトの広告内容に対しての責任を追及する指導を行っています。
そして、今後、アフィリエイトサイトについても広告主の責任を積極的に追及してゆくという趣旨の発言もしています。
このことによって、これまで見過ごされてきた、消費者金融のアフィリエイトの無責任な広告にも制限がかかるようになってくることが予想されます。

このようにネット情報は、単なる広告目的のものも多く、情報を取捨選択することが重要です。
ネットで借入れ先を探すコツはこちらの記事を参考にしてください。
ネットで借入れ先を探す時の注意点

勧誘営業に関しても規制がある

また、広告だけでなく、消費者金融には、追加、増額。再貸しの勧誘営業においても制限が設けられています。
具体的には、日本貸金業協会の自主規制基本規則では、営業で必要ないと断られた場合の再勧誘について以下のように定めています。

  • 勧誘を一切拒否する強い意志表示があった場合
    ・・最低1年間は勧誘禁止

  • 「当面は必要ない」など勧誘を引き続き受けることを顧客が希望しない場合
    ・・最低6カ月間は勧誘禁止

  • 勧誘を普通に断られた場合
    ・・最低3カ月は勧誘禁止

中小消費者金融の勧誘営業の実態

ではこのような規制がある中、実際の中小消費者金融の勧誘営業はどのように行われているのでしょうか。
このことについては、元消費者金融幹部であったNさんへの取材が参考になると思うので、以下に要点を抜粋しておきます。
実際、Nさんが所属していた消費者金融では、毎月、融資残高目標が定められており、その目標を達成するために、顧客への勧誘営業は欠かせなかったようです。

Q:営業はどのような手段でやっていたのか。
A:主に、電話営業。たまにDM発送も行っていた。

Q:電話で営業したら簡単に借りてくれるものでしたか。
A:そうでもない。最初、営業した時はむしろ、必要ないと言う人が多かった。

Q:そのような中でどうやって営業獲得をしていたのですか。
A:最初、断られて、その場で獲得できなかったお客も、2~3日したら、やはりお願いしますとリピートがあることがほとんどだった。

Q:お客もいろいろ考えた結果、やはり必要になったということですか。
A:お客も、突然、電話かかってきて、「お金いりますか」、「はい、いります」とは言いにくいものだ。

Q:他に勧誘営業のコツはありますか。
A:必要ないと言った、お客には、「とりあえず限度枠は上げておくので、必要な時はいつでも引き出してください」と言っておけば、大抵は1カ月以内には枠一杯まで利用していた。

なるほど、上手な営業ですね。
中小消費者金融の勧誘営業は、このように押し貸しにならないよう、相手の心理を読んで、上手く行っているのです。

     審査が通る中小消費者金融

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