エース
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概要
エースは平成25年6月に設立したばかりのかなり若い消費者金融会社です。
改正貸金業法施行後に設立した新興会社だけあってその営業スタイルはかなり工夫されています。
まず、来店業務には一切対応していません。
単純ですがこれはかなり合理的です。
来店業務を思い切ってなくしたことで効率化が図れますし、店舗に無駄な装飾をする必要なくなったはずです。
もちろん来店は出来なくても、振込融資で全国に対応しています。
ではエースが完全に合理主義、効率主義だけの会社かというとそうではありません。
逆にその審査手法は「顧客へのカウンセリング」に力を入れ、時間をかけて対応しています。
このように、一見非効率と思える手法を採用することで、承認率をUPさせ、優良顧客を増やしてゆくという、逆転の発想で業務を行っているようです。
※エース本社外観(Googleマップより)
エースのここを評価
●承認率はトップレベル!
エースの承認率は、いまのところ業界トップレベルです。
2019年5月時点では、11.58%と、中小消費者金融の中では脅威の数値を出しています。
承認率が高いということはそれだけ審査に通る可能性が高いということです。
なんだかんだと言っても、審査に通らなければどうしようもないので、これはかなり重要なポイントです。
この高い承認率は、時間をかけた、「カウンセリング」に秘密があるのかもしれません。
●振込み融資で全国対応!
エースは来店業務に対応していませんが、融資は振込みで全国対応しています。
もちろん申込みはインターネットで24時間OKです。
●カウンセリングを重視した審査!
大手消費者金融の審査はコンピューターを利用した自動審査が主流です。
申込者の属性や借入れ情報を入力することで、審査の可否や適正限度額などが判断出来るシステムになっています。
この自動審査を採用することで、誰が審査しても同じ結果が出るので、決裁者によって審査にムラがなくなるというわけです。
しかしその反面、本来、支払い能力がある人でも、事務的な審査で否決になってしまう可能性もあります。
所詮、申込みフォームに入力された内容と指定信用情報機関の借入れ情報だけで、審査するわけですからやむを得ないことなのかもしれません。
その点、エースは申込者との直接対話によるカウンセリングに力を入れているので、事務的な審査をすることは一切ありません。
申込者にとっても、直接アピールする場があることは可決へのチャンスが高まるので嬉しいことです。
特に属性に自信がない人にとっては魅力的だと思います。
●借換えローン取り扱いも有り!
エースには、使途自由のフリーローン以外に他社借換え専用の「スイッチローン」もあります。
借換えの場合は、他社よりも返済期間を長めにとり、月々の負担軽減を図ることが出来ます。
エースのここがイマイチ
●融資までの期間が長い
カウンセリングに力を入れている分、どうしても融資までに時間がかかります。
平均すると、申込みから融資実行まで1週間ほどかかるようです。
即日融資を売りにしている業者もある中、かなりじっくり審査を行っている印象です。
「どうしても今日、融資が受けたい」という人には正直、向いていません。
●毎月の返済額が高い
エースの毎月の返済額は、同業他社に比べてやや高めです。
具体的には以下のようになっています。
いずれも2年以内の短期回収のスタイルです。
リスクを加味してのことかもしれませんが、もう少し返済額が低いと利用しやすいと思います。
●申込みフォームの入力内容が多い
エースの申込みは、公式ホームページの申込みフォームからできますが、その入力項目は他社に比べてやや多いのが特徴です。
必須項目と任意入力項目に分かれていますが、可決を目指すのであれば、面倒でも全て入力して申込みをすることをおすすめします。
エースの「シングルマザーローン」について
エースには、通常のフリーローン、おまとめローン以外に「シングルマザーローン」という商品があります。
いわゆる「シングルマザー」の方の、「日常生活の再建や次のお給料(お仕事)までの繋ぎ支援を行う商品」という触れ込みですが、通常の商品と違う点は以下の通りです。
①利率が低い
シングルマザーローンは、実質年率7.0%~12.0%(通常は7.0%~20.0%)と通常より低めの金利設定となっています。
②契約限度額、返済回数、年齢制限を絞っている
・契約限度額:20万円迄(他商品は100万円迄)
・返済回数:24回迄(他商品は60回迄)
・年齢制限:満60歳で追加融資不可(他商品は満73歳)
③担保・連帯保証人が必要なこともある
シングルマザーローンは、連帯保証人や担保が必要なケースがあります。
通常、「シングルマザー」という属性は、消費者金融の審査での信用は低く、大方の業者が融資を避ける傾向にあります。
エースの「シングルマザーローン」は、このように他社が敬遠する属性を、あえてターゲットとしたということでしょう。
ただ、この商品は、担保や連帯保証人が必要となる可能性があるなど、現実的には契約締結までのハードルは高いかもしれません。
また、エースはこの商品の設置にあたり、一般社団法人シングルマザー協会の提携企業になっていますが、この団体も発足したばかりで、実態はよくわかりません。
個人的には、このスキームがビジネスとして成立するのか疑問なところもあります。
但し、そこまでして、なんとか低与信の属性に融資を実現しようという姿勢は評価できると思います。
総評
中小消費者金融は大手と異なり、リスクの高い層への貸出しがメインになります。
このため、二次審査と称してカウンセリングを行っている会社は実際、他にも多くあります。
カウンセリングにはどうしても時間がかかるので、最短即日融資と謳っている中小消費者金融でも、本当に即日融資が受けられる人はごく少数に限られます。
そのような中、エースのように、そのことを正直に全面に押し出している会社はかなり珍しい存在かもしれません。
「融資まで時間がかかる」ということは本来かなりデメリットなはずですが、エースは、カウンセリングを徹底することで「承認率のUP」という最大のメリットにつなげています。
この路線は当面は継続すると思われるので、申込みはおすすめ出来ます。
まだまだ新しく情報も少ない会社なので、今後もその動向をチェックしてゆきたいと思います。