アルク
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概要
大阪梅田に、アルク(株式会社アルク)という中小消費者金融があります。
融資対象エリアも「京都・大阪・兵庫・滋賀・奈良・和歌山・三重」の関西エリアに限定されており、ストレートに言えば、「地域密着型の街金融」です。
アルクは、企業規模も小さく、中堅というより、零細企業に近いのですが、その承認率は意外にも高いので、融資対象エリアの方は、検討してみる価値は十分にあります。
※アルク外観(Googleマップより)
アルクのここを評価
●過去の金融事故は柔軟に審査
アルクでは、過去に自己破産や債務整理をした方でも審査対象としています。
(公式HPで、過去に自己破産や債務整理をしていても、収支のバランスを基準に判断していると公言しています。)
また、「延滞事故」に関しても、過去のことであれば、ヒアリングのうえ、現在の支払い能力や、申込者の人間性に問題がないと判断されれば、可決になることも多くあります。
●ヒアリングを重視
前項でも触れましたが、アルクでは、審査に「ヒアリング」を導入しています。
電話などで申込者と直接対話することで、信用情報のデータや、申込みフォームに入力された内容だけでは、うかがいしれない、「人間性」を重視しているということです。
普通、「人間性を見る」などと言われれば、つい身構えてしまうものですが、その必要はありません。
- 嘘の申告をしない
- 横柄な態度をとらない
- 返済意欲がある
といった、ごく基本的な項目に問題がなければ大丈夫です。
また、ヒアリングを重視しているということは、審査において、上辺や建前ではなく、本音を聞き出すことを重視しているということでもあります。
たとえば、資金使途についても、単に、「生活費」とだけ、回答するのではなく、なぜ生活費が不足してしまったのかということを、本音で正直に伝えたほうが、より審査に通りやすくなるということです。
このような、ヒアリング重視の姿勢は、一見、審査がより厳しくなるようにも見えますが、上辺だけで判断されることがなくなるので、可決となる可能性は広がることになります。
●目的ローンが充実
アルクでは、使途自由の「フリーローン(上限50万円)」の他に、
〇家電ローン、医療ローン
・・上限100万円
〇教育ローン
・・上限200万円
〇リホームローン、事業資金ローン
・・上限500万円
といった、目的ローンが充実しています。
但し、これらの商品は高額であるため、徴求書類も多く、審査に時間もかかってしまいます。
あくまで、メイン商品は「フリーローン」です。
アルクのここがイマイチ
●融資対象エリアが限定されている
前述したように、アルクの融資対象エリアは、原則、「京都・大阪・兵庫・滋賀・奈良・和歌山・三重」の関西エリアに限定されています。
(公式HPの申込みフォームからは、他県からも申込みができるようになっており、例外的に融資をすることもあるようですが、関西エリアの方が、審査では圧倒的に有利になります。)
このように、融資対象エリアを絞っているのは、「何かあった際に、直ぐに駆けつけれる範囲」ということでしょうが、現実的にはあまり意味はなく、同業他社の全国展開での成功例もあるので、今後の改善に期待したいところです。
●審査に時間がかかる
アルクの審査は、正直、かなり時間がかかります。
仮審査の結果がでるのが、申込み日から2~3日後となるということを、公式HPで公言しています。(3営業日経過しても回答がない場合は、電話で問い合わせしてください。)
また、融資実行時期も、来店が不可能であれば、契約書類の取り交わしを郵送で行った後になるので、実際に手元に現金がくるのは、申込みをしてから1週間ほどとなってしまうことも珍しくありません。
同業他社の中には、「最短で即日融資」を謳いながら、実質、かなり審査に日数をかけている会社もあるので、アルクは正直と言えば、そうなのですが、「志(ココロザシ)」としては、もう少しスピードを意識してもらいたいところです。
●リボルビング方式に対応していない
アルクの商品は、元利均等方式のみで、リボルビング方式には対応していません。
(リボルビング方式とは、定められた限度枠内で、入金と出金を繰り返すことができる契約方式のことです。)
そのため、一度融資を受けたら、後は返済してゆくのみです。
確かに、リボルビング方式を採用するためには、社内システムの整備や、信用情報の定期調査など、業者側にはかなりのコストがかかります。
しかし、現在、多くの同業他社がリボルビング方式に対応している中、明らかに利便性は悪く、この点は残念なところです。
●審査はアナログで提出書類も多い
アルクでは、昔ながらの手法というか、審査において旧態依然としたところが、随所にみられます。
たとえば、顧客に提出を求めている、「借入申込書・保証人用(顧客カード)」には、「自宅への地図」を手書きで記入し、FAXすることが必要とされています。
正直、これは、昔ながらの訪問集金全盛期のなごりであって、私(筆者)が消費者金融業界に入門した、90年代中頃ですら、ほとんど廃止されていた手法です。
もちろん、別に違法なことではありませんが、正直、この行為にあまり意味を感じられません。
また、身分証明書の他に、現住所が記載された公共料金明細などの書面の提出が必要など、提出書類もやや多くなっています。
●日本貸金業協会を退会している
アルクは、2012年2月に、日本貸金業協会を退会しています。
日本貸金業協会への加入は義務ではありませんが、行政と協会が両輪となって、業界の管理、監督を行ってゆくという観点から、加入するのが一般的です。
加入していないのは、風評的にもあまり好ましいことではありません。
(参考記事:日本貸金業協会に加入していない会社ってどうなの?)
ハローハッピーとの関係
同じ、大阪に、ハローハッピー(株式会社ハローハッピー)という中小消費者金融があります。
詳しい関係性は不明ですが、以下のような類似点からも、アルクとは何らか関係のある会社のようです。
- アルクの公式HPの「アルクまでのアクセス地図」の住所が、なぜかハローハッピーの住所になっている。
- ハローハッピーとは貸金業登録番号が連番(アルク:12824 ハローハッピー:12823)
- 既に退会しているが、日本貸金業協会の協会員番号も連番であり、退会時期も同じ。
- HPのつくりが全く同じ。
※但し、アルクの方が、ハローハッピーよりも承認率は高く、当サイトでは、アルクの方をおすすめしています。
総評
アルクは、いわば、「昔ながらの街金融らしい街金融」です。
審査には時間もかかり、ややアナログ的な手法が目立ちます。
しかし、言い換えれば、機械的な審査を否定し、それだけ丁寧な審査を行っているということですし、このような姿勢が、これまで他社が上辺だけの内容で断っていた方への融資も可能としているのも事実です。
融資対象エリアの方は、是非、選択肢として、覚えておくことをおすすめします。