銀行カードローンの過剰融資問題について
銀行カードローンは、近年消費者金融に代わる受け皿として期待されてきましたが、今度はその銀行カードローンで過剰融資が問題視されてきています。
いったいどうしてしまったのでしょうか。
今回は銀行カードローンが抱える過剰融資問題について取り上げてみました。
(2016年12月26日)
銀行カードローンの貸出しの実態
2010年6月に施行された改正貸金業法により「総量規制」が導入され、消費者金融等の貸金業者では年収の3分の1を超える貸出しは禁止されるようになりました。
この総量規制は、銀行カードローンには適用されないものの、過剰貸付けの目安として尊重されているということでした。
しかしこれは完全な建前で、実際の現場では、銀行カードローンによる総量規制をほぼ無視した貸出しが行われてきたのです。
銀行カードローンは、消費者金融に比べて利用限度額も高く(1社あたり50万円から100万円ほど)、3~4社の利用があれば、それだけで負債は300万以上になってしまいます。
本来、総量規制に基づいた考えであれば、300万円の負債に耐えうる人は、年収900万円以上であるはずですが、驚くことに年収300万円台の人に対しても、このような貸出しが行われていることがあるのです。
さらにそれに輪をかけて、消費者金融が、総量規制の範囲内まで、貸出しするので、年収300万円台の方が、銀行カードローンを含め、400万円以上の負債を抱えてしまうといったケースは多々見られています。
金融庁の過剰貸付け調査が開始
このような流れの中、2016年10月12日には、日本弁護士連合会によって、銀行カードローンによる過剰貸付防止を求める意見書が金融庁に提出され、金融庁では、銀行による過剰な貸し出しや過度な宣伝がないか調査が開始されました。
調査の結果次第では、消費者金融における「総量規制」と同等の規制がかる可能性も考えられます。
総量規制のような一律の規制がかかることは、多重債務者発生を抑えるためには役立ちますが、本来の利便性を享受できなくなり、不利益を被る人も多く発生します。このような規制は、消費者にとっても業者にとっても、望ましいことではありません。
法的な規制がかかる前に、自主規制ルールを強化するなど、多重債務者問題について、業界内で解決できる仕組みを作ってゆく必要があるでしょう。
今後の動向を見守りたいと思います。