クレジットカードでお金を借りる
クレジットカードの2種類の用途
クレジットカードは、日本での保有率は80%台後半なので、ほとんどの方が、買い物などで利用した経験があると思います。
(近年は、〇〇ペイというスマホ決済の台頭により、カード自体利用しない人も増えてきています。)
また、そのメリットとして以下のようなものがあり、利便性が高いのも特徴です。
- 多くの現金を持ち歩かなくてもよい。
- ポイントなどのサービスがある。
- 翌月一括のなどの場合は、一般的に手数料がかからない。
そんなクレジットカードの用途は大きく下記2種類に分類されます。
- クレジットカードで買い物をする(ショッピング)
- クレジットカードでお金を借りる(キャッシング)
それぞれの特徴を見ていきましょう。
●クレジットカードで買い物をする(ショッピング)
クレジットカードのメインとなる使い方は、この「ショッピング」です。
商品の購入やサービスの提供を受けた対価を、カード会社が販売店に立替払いをして、消費者が、カード会社に返済をするという仕組みです。
カード会社の収益は、消費者が負担する「分割払い手数用」と販売店が負担する「加盟店手数料」になります。
主な特徴は、以下の通りです。
- 適用される法律:割賦販売法
- 返済能力調査:支払可能見込額調査
ここでは、「支払可能見込額調査」についての細かな解説は割愛しますが、要するに、消費者金融でいうところの、「総量規制」のようなイメージで捉えてもらって大丈夫です。
ただ、その算出根拠は、総量規制が、年収額に対する借入れ額の割合を根拠としているのに対し、支払可能見込額調査は、年収額から、1年間の生活を維持するために必要な金額(生活維持費)を引いて、さらに、1年間でクレジットの返済にあてる金額(クレジット債務)を引いた、残りの金額の範囲内で、1年間で支払う返済額を定めなければならないというものです。
●クレジットカードでお金を借りる(キャッシング)
クレジットカードはショッピングで利用するイメージが強いのですが、近年はショッピング以外にもキャッシング機能の付いたクレジットカードも多く、急に現金が必要になった時などは役立ちます。
しかし、ショッピングとキャッシングでは、適用される法律は全く違うものになります。
- 適用される法律:貸金業法
- 返済能力調査:総量規制
すなわち、クレジットカードのキャッシングは、消費者金融でのキャッシングと全く同じ、法律が適用されるということです。
また、クレジットカードでキャッシングする場合も、その金利は、消費者金融と同じく、上限金利目一杯となる場合がほとんどです。
同じキャッシングでも、消費者金融よりもクレジットカードの方が、金利が低いと勘違いしている人も多いので、注意が必要です。
消費者金融との使い分け
このように、クレジットカードには2種類の用途がありますが、本来、クレジットカードはショッピングが主業務であり、キャッシングはあくまで、付属的な業務です。
そのため、クレジットカードでのキャッシングは、サービスが充実しておらず、むしろ、消費者金融のサービスが優れているケースが多くあります。
クレジットカードでのキャッシングの方が、良いと考えるのは、完全にイメージだけの問題です。
また、クレジットカードのキャッシングは利用限度額も少額におさえられることがほとんどです。
クレジットカードのキャッシングが、消費者金融よりも優れている面は、消費者金融よりも世間体がまだ悪くないということだけでしょう。
このようなことからも、
- 比較的少額の借入で翌月(ボーナス)一括返済の場合
・・クレジットカードのキャッシングを利用 - 比較的高額の借入で長期分割の場合
・・消費者金融のキャッシングを利用
と使い分けることをおすすめします。