中小消費者金融の一次審査のポイント

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中小消費者金融の審査は「一次審査」、「二次審査」の二段階になっていて、まずは「一次審査」に通過しなくてはそれ以上先に進むことはできません。
中小消費者金融の「一次審査」とは、大量の申込みに対応するため、申込みフォームに入力してある簡易な内容と信用情報の結果で最初にふるいにかけることです。
ここでは中小消費者金融の「一次審査」にスポットをあてて、その攻略法を徹底解説していきたいと思います。

ライター
一次審査通過のポイントをかなり細かく、実戦的にまとめてあります。申込み前には、必ず目を通しておいてください。可決となる可能性が高まるはずです!

一次審査で70%が否決になる!

先に述べたように、一次審査とは、

  1. 申込みフォームに入力してある内容での属性審査
  2. 指定信用情報機関を利用した返済能力調査

で構成されています。

中小消費者金融の審査は最終的に可決となるのは申込者の10%にも満たない狭き門ですが、なんとこの一次審査で、実に申込者の70%は否決になっています
そのため、一次審査は絶対に侮ることはできません。
しかしこれは逆に考えれば、一次審査さえ通過してしまえば、可決となる可能性はかなり高いということでもあります。

属性審査の攻略法

まずは「属性審査」の攻略法から解説していきましょう。
ここで言うところの「属性」とは、申込者が申込みフォームで自己申告してきた、自分自身の生活状況のことです。

●スクリーニングでふるいにかける

中小消費者金融の審査では、申込者の自己申告に基づき、「スクリーニング」と呼ばれる手法で、案件をふるいにかける作業を行っています。

スクリーニングの基準は、たとえば、

  • 年齢〇〇歳以上は否決
  • 居住年数(勤続年数)〇〇年未満は否決
  • 申告借入れ件数が〇〇件以下は否決

といった、わかりやすいものから、

  • 居住年数〇〇年未満でも借入れ件数〇〇件以下であれば可決

といったやや複雑なものまで様々です。

このふるいにかける作業を通過した申込者のみが、指定信用情報機関の調査へと進むことになります。
(消費者金融によっては、申込みフォームの作りが、一定年齢以上は申込みが出来ないような仕様になっていたり、ホームページ上で、「無職の方は申込みできません」など、公表できる範囲の融資条件を掲示したりすることで、申込みする前の段階で、ふるいにかけているケースもあります。)

この「スクリーニング」に通過しなかった申込者は、残念ながら指定信用情報機関の照会すらされることなく否決となってしまいます。

●スクリーニングに通過するコツ

スクリーニングの基準は会社によっても違いますし、同じ会社でも、その時々の営業方針によって変わることがあります。
また基本的に基準は公表していないので、一般の人は知りようがありません。
しかし、ここでふるいにかけられてしまったら、次の審査には進めません。
ここで間引かれないためにも申込みのコツをお伝えしておきます。

①申告負債額は消費者金融のみ申告

中小消費者金融では、改正貸金業法施行により総量規制が導入されて以後、申告負債額が、年収の3分の1を超えていれば、指定信用情報機関の調査に進むことなく否決としている会社がほとんどです。
しかし、銀行カードローンなどの借入れは総量規制の対象外なので、指定信用情報機関の調査まで行えば、総量規制の範囲内で融資可能だったかもしれません。

このような誤解による否決を防ぐため、申込みフォームに入力する負債額は、銀行カードローンやショッピングクレジットを除いて、消費者金融など総量規制の対象に限定して入力するようにしましょう。

②特殊事情は「備考欄」に入力しておく

例えば、居住についても、単身赴任や転勤などで、自分自身の持ち家はあるが、現在そこには住めていないといこともあると思います。
また、勤続年数についても、グループ企業や子会社への出向など、実質的な勤続は長いのに、表面的な勤続年数が短くなっていることもあると思います。

このような、特殊事情については、申込みフォームの「備考欄」などに入力しておくことをおすすめします。

③「アルバイト」という申告は意識的に避ける!

中小消費者金融の「申込みフォーム」には、勤務形態を入力する項目があります。
例えば、正社員、契約社員、派遣社員、アルバイトなどといった項目を選択する箇所のことです。

もし、現在、非正規雇用の立場でないなら、パート、アルバイトを選択するよりも、思い切って、「契約社員」を選択しておいた方が、印象はよくなります。
特に、「アルバイト」という属性は、「学生のお小遣い稼ぎ」を連想させるので、キャッシングの申込みでは使わない方が無難です。

④年収も最大額を申告

年収額の申告についても、「一次審査」の段階では、考えられる最大額を報告すれば大丈夫です。
(これは、ウソの申告をしろということではありませんので、誤解のないようお願いします。)

「二次審査」では、年収の裏付けとして、収入証明等の提出を求められることが多いのですが、法律上では、「自社からの貸付が50万円以内で、複数の貸金業者からの貸付合計が100万円以内」の場合は、収入証明書面の提出は必要ないということになっているので、決裁によっては、裏付けを求められないケースもあります。

「一次審査」を通過する可能性を少しでも高めるために、申込みの段階では、考えられる最大値を申告しておくようにしましょう。

⑤自己破産や債務整理をしたことは積極的に伝える

当サイトでも、何度も繰り返し伝えてきましたが、イマドキの中小消費者金融は、自己破産や債務整理をした方に積極融資している会社がほとんどです。
過去に自己破産や債務整理をしたという経緯は、皆さんが思っているほど審査で信用低下にはなっていないのです。

過去に自己破産や債務整理をしたことがあれば、通常は、黙っていても指定信用情報機関での借入調査で判明します。
しかし情報機関の更新漏れなどによって、自己破産や債務整理をしているのに、信用情報上は長期延滞状態のままになっているといったケースもあります。

そして自己破産や債務整理をしていることがわかっていれば審査に通過したのに、長期延滞と勘違いされて否決になってしまうケースもあるのです。
このような誤解による審査落ちを防ぐために、自己破産や債務整理をしたことは、積極的に業者に伝えていった方が良いでしょう。

(参考記事:JICCのブラック情報を徹底解説

●生年月日、氏名、フリガナの間違いはご法度

キャッシングの申込みでは、生年月日、氏名、フリガナに関しては絶対に間違えてはいけません。
理由は、生年月日や氏名フリガナを偽った詐欺申込みと誤解を受ける可能性があるからです。

指定信用情報機関に、延滞などの事故情報がある方が、生年月日や氏名フリガナを偽って申込みをしてくることは、消費者金融業の現場では、たまにあることです。
日本人の名前は、例えば、「菅野」という漢字は、「カンノ」とも読めますし、「スガノ」とも読めます。このように氏名の読み方を変えれば、自分の事故情報を隠せると安易に考えて、申込みをしてくるというわけです。
(実際は、ほとんどのケースでバレます。)

氏名のフリガナを偶然、別読みに入力間違いすることは、ほとんどないと思いますが、生年月日は、プルダウンで選択するスタイルが多く、ひとつ上や下を誤って選択してしまうことはあり得ます。

もし、詐欺の疑いがある怪しい申込みと判断されてしまったら、今回の申込みが否決になってしまうことはもちろん、その消費者金融会社では、社内的なブラックリストとなってしまうので、その会社やグループ会社から、未来永劫、利用することが出来なくなってしまいます。
誤解を受けないためにも、申込みフォームに入力したら、送信する前に、入力内容確認(生年月日や氏名フリガナは特に)をしておくことをおすすめします。

●泣き言を入力するのはご法度

申込みをする際、申込みフォームの「備考欄」などに、「泣き言」を書いて申込みをしてくる人がたまにいます。
例えば、
「生活が苦しく電気代も止められそうです。どこも貸してくれません。必ず返すのでどうかお願いします。」
「母の医療費の支払いが出来ず困っています。お願いします。どうぞお金を貸してください。」
といった類の内容です。

筆者もかつて現役で審査をしていた時は、この手の文章をよく目にしました。
中には、作文のような、かなり長文の「泣き言」を送り付けてくる人もいました。
あちこちの消費者金融から否決となり、藁にもすがるような気持ちからこのようなことを書いてきたのでしょう。

しかし、ハッキリ断言しますが、いくらこのような「泣き言」を書いても、全く効果はありません。
それどころか逆に審査で敬遠され、本来、可決だったものが、否決になってしまう可能性すらあるので要注意です。

この類の「泣き言」を書く人の心理は、消費者金融がその人の境遇に同情してお金を貸してくれるかも、という期待があるのかもしれません。
しかし、実際の審査はその真逆です。
消費者金融が申込者の事情に同情してお金貸すことは絶対にありません。

あまりに悲愴感が漂う変な泣き言は、切羽詰まり過ぎていて、審査する立場としては、可決を出す気がなくなります。
消費者金融は、福祉やボランティア活動をしているわけではないので、いくら生活が困窮していることを訴えられても、そのような人には危なっかしくて融資は出来ません。
下手な泣き言は、かえって審査を通りにくくしていることは覚えておいて下さい。

とにかく二次審査まで進むことが重要

このような、ある種の「誤魔化し?」のような方法で、一次審査を通過しても、結局、二次審査で否決になってしまうのではという意見もあるかもしれません。
これも誤解のないように聞いてほしいのですが、実際はそうでもありません。

先方の審査担当者も人間なので、よほど印象が悪くない限り、自分が二次審査でヒアリングまで係わってしまった案件については、なんとか通るように努力してくれることも多くあります。

実際、私も現役時代は、自分が二次審査のヒアリングまで担当した案件は、何とか審査が通るようにできないものか考えることが多くありました。
また、周りの審査担当者達を見ていても、正直、そこまでしなくてもよいのでは・・と思うほど、担当客に肩入れしている担当者も多くいました。

要するに、「情がわく」というか、「思い入れが強くなる」ということだと思います。
このように、二次審査まで進めば、先方の審査担当者が融資に向けて努力してくれるようになることも珍しくありません。

実際、私は、かなり強引な方法で可決になっていた案件を何度も見てきています。
多少、強引であっても、「一次審査」が通過すれば可決が近づくのは間違いありません。
通過を目指してできる限りの努力をしていきましょう!

信用情報審査の攻略法

さて、属性審査のスクリーニングに通過した人は、はれて指定信用情報機関の照会に進むことになります。
但し、この指定信用情報機関の照会は、既に登録されている情報をチェックされるだけなので、その場では小細工の仕様はありません。
そのため信用情報審査の攻略法は申込みをする前段階で完了していなければなりません。
それを前提に、攻略法を解説していきます。

●総量規制に抵触はアウト

総量規制(年収の3分の1を超える貸付け制限)に抵触している場合は、もちろん審査は通りません。
これは法律で決まっていることなので、消費者金融もどうしようもありません。
利用したい場合は、おまとめローンなど総量規制の例外商品の申込みをするしかありません。

●クレジットヒストリーは超重要!

「クレジットヒストリー」とは、クレジットやキャッシングの返済履歴のことを指します。
中小消費者金融は、基本的に、他社でキャッシングの経験がある人からの申込みが大多数になります。
このため申込者のクレジットヒストリーはかなり重要なポイントになっています。
尚、指定信用情報機関のJICCでは、契約ごとに直近12回分の延滞日数が表示されます。

このクレジットヒストリーの確認で、他社の支払いが毎月遅れがちであったり、極端に長い遅れがある人は、返済に対してルーズな方と見なされます。
逆に、多少負債が多くても、クレジットヒストリーがきれいな方(他社支払を一度も延滞したことがないなど)は、評価されます。

●信用情報を開示してチェックしておく

信用情報の登録内容の間違いは、実は皆さんが思っている以上に頻繫に発生しています。
そのため本来、融資対象だったのに、勘違いで否決になってしまっている方も大勢いるのです。
このようなケースを防止するには、勘違いされないように自分でなんとかするしかありません。

おすすめなのは、自分自身の信用情報がどのようになっているのかを、指定信用情報機関に開示して確認しておくことです、
特に、過去に自己破産や債務整理をしたことがある方は、これは絶対にしておくべきです。
もしそこで間違った情報が掲載されていたら、JICCを通して、訂正をしてもらうことも出来ます。

現在、指定信用情報機関のJICCでは、

  • スマホ
  • 郵送
  • 窓口

で開示の申込を受付けています。
詳しくはJICCの公式ホームページで確認してください。
(参考記事:JICCのブラック情報を徹底解説

●銀行カードローンの借入れも確認される

近年、貸し過ぎが問題視されている「銀行カードローン」の借入れですが、その多くは、消費者金融などの貸金業者が保証会社となっているので、指定信用情報機関のJICCでも「保証契約債権」として登録されていることがほとんどです。

この銀行カードローンの借入れについては総量規制の対象ではないので、これまで中小消費者金融の審査ではあまり気にされていませんでした。

しかし、最近問題になっているように、銀行カードローンは、これまでかなりの「過剰融資」を行ってきたため、借り過ぎていた場合は、総量規制に抵触していなくても審査が通らない可能性もあります。
(実際、銀行カードローンは、本来、中小消費者金融の客層であるような低所得層にも、積極融資を行っていました。
その結果、例えば、年収200万円台の人が、銀行カードローンから、合計200万円以上の借入が既にある。という現象も発生していたほどです。)

では、具体的に、銀行カードローンの借入れは、中小消費者金融の審査では、どのくらいまでならOKかと言えば、おおよそ以下のような目安になってきています。

  • 銀行カードローンも含めてカードローンの件数は5件まで
  • 銀行カードローンも含めてカードローンの借入れが年収の2分の1まで

但し、中小消費者金融では、クレジットカードなど買い物のローン(ショッピングローン)、リース、住宅ローンの借入れまでは、審査でほとんど気にされてはいません。

●完済情報もチェックされる

消費者金融を利用している方の大半は、繰り上げ一括返済をします。
もちろん、ボーナスなどで、自力で一括返済される方もいると思いますが、そのほとんどが、実は「身内の立替払い」や「他社のおまとめローン」による清算です。

このような完済情報は、完済後5年間は指定信用情報機関の情報に登録されているので、消費者金融は必ず審査でチェックをしています。

複数の業者の完済が一時期にかたまって発生していた場合、その完済時期と前後して高額融資が行われていれば、「おまとめローン」による他社清算だと判断はしやすいでしょう。

しかし、「おまとめローン」を融資した形跡がない場合は、その原因について詮索されることになります。
通常は、限られた月給で生活している消費者が何百万単位の完済を自力で行うことは、なかなか困難なので、もしまとまった完済があれば、やはり、その裏には、なんらかの資金援助があったと考えるのが普通です。

たとえば、そのまとまった完済が、身内からの立替払いであった場合は、また同じように借金が増えてしまった時に、同じ身内が立替払いをしてくれるとは考えにくくなります。

また、退職金等を前借して完済した方の場合は、次に負債が増えたときには、「最終的には退職金で全て完済する」ということは成り立たなくなります。

もし、過去5年以内に、おまとめローン以外で、まとまった金額の完済をしているのであれば、二次審査のヒアリングで、どこからの資金で清算したのか聞かれる可能性が大なので、わけがわかるように説明できるようにしておかなければなりません。

このように、審査担当者は、まとまった完済情報の原因を探ることで、申込者の清算能力(完済能力)を計っているのです。

     審査が通る中小消費者金融

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