CIC加盟業者のメリット
中小消費者金融では信用情報機関はJICCを利用している会社がほとんどで、CICに加盟している会社は少数派です。
しかし、CIC加盟業者ならではのメリットもあります。
それどころか、JICCのみに加盟している業者と、CICもあわせて加盟している業者では、最終的に審査の可否まで変わってくることもあるのです。
詳しく見ていきましょう。
まずは指定信用情報機関についておさらい
現在の法律では、消費者金融などの貸金業者がキャッシングの審査を行う時に、指定信用情報機関を利用した返済能力調査が義務付けられています。
そして貸金業者法に基づく指定信用情報機関として認定されている情報機関は以下2機関です。
- ㈱日本信用情報機構（通称：JICC）
- ㈱シー・アイ・シー（通称：CIC）
このため各消費者金融は少なくともどちらかの信用情報機関に加盟をしなければならなく、パターンとしては以下の3パターンになります。
- JICCのみに加盟
- CICのみに加盟
- JICC、CIC両方に加盟
もともと業界では、JICCは消費者金融などの貸金業者向け、CICはクレジット会社や信販会社向けという位置づけだったので、どちらにしてもJICCには加盟している会社がほとんどです。
また、これら2つの信用情報機関は、貸金業法に関する借入れについては互いに情報交流をしていて、どちらの情報機関でも同じような情報が確認出来るようになっています。
では、CIC加盟業者のメリットとはなんなのでしょうか。
CIC加盟業者はショッピングクレジット情報を詳しく確認出来る
前述したようにJICCとCICは貸金業者のキャッシングに関する情報は互いに情報共有しているので、同一人物であれば同じ内容の情報が確認出来ます。
しかし、信販、クレジット会社などの買い物のローン（ショッピングクレジット）についての情報は、JICCのみに加盟している会社は全てを網羅しきれていないのです。
なぜかといえば、JICC、CIC両方に加盟している会社からショッピングクレジット（割賦）を利用した場合は、その情報はCICだけでなく、原則JICCにも情報共有されますが、CICのみしか加盟していない会社からショッピングクレジットを利用してもJICCには情報共有されないからです。
このようにショッピングクレジットについての借入情報については、CIC加盟業者の方が、より詳しい情報を確認できるということになります。
CICはスーパーホワイトによる否決が少ない
「CICの方がJICCよりショッピングローンが詳しく表示されるのはわかったけど、それはメリットではなく、デメリットにならないの？」
と疑問を持たれる方もいるかもしれませんがそうではありません。
CIC加盟業者の方が「スーパーホワイト」で否決になることが少ないからです。
まれに信用情報を照会しても「該当なし」として全く情報が登録されていない人がいます。
そのような状態の人のことを業界では「スーパーホワイト」と呼んでいます。
スーパーホワイトは、どこからも借入れがないということなので、信用が高いと勘違いしている人もいますが、キャッシングの審査では他社での返済状況は非常に大きな目安になっているので、スーパーホワイトはかえって信用が低くなってしまうのです。
まして、中小消費者金融に申込みをしてくる人で、これまでどこからもローンを利用した履歴がない人は、不審以外の何物でもないのです。
そしてショッピングローンの登録が全て網羅されているCICの方が、JICCよりも「スーパーホワイト」になる可能性は低く、不審に思われて否決になる可能性は低いのです。
（いまどきは、スマホを購入する際にもCICに照会されて返済能力調査を受けているので、ほとんどの方がCICに何らかの情報が登録されています。購入した携帯電話会社が、CICとJICCの両方に加盟していればJICCにもスマホの購入履歴も登録されますが、携帯電話会社の中にはCICのみに加盟している会社もあるので、そのような会社で購入した場合はJICCに情報が登録されないのです。）
CIC加盟業者はこのような情報でのアドバンテージを審査生かして競合相手が不審に感じて融資をしない申込者にも積極的に融資を行っているので、そうでない業者に比べて可決率は高くなる傾向があります。
もちろん、CIC加盟業者の情報が多いために逆に否決となるケースも考えられますが、今のところは、融資先が増える方が勝っています。
