運転免許証、健康保険証から読み取れること
消費者金融を利用する際の本人確認書類として、運転免許証や健康保険証は一般的ですが、実は、これらの書類からは、住所、氏名、生年月日など基本情報以外に、様々な情報を読み取ることができます。
消費者金融では、このような情報を総合的に判断して審査を行っているのです。
では、どんな情報が読み取られているのか詳しく解説していきましょう。
Contents
運転免許証からわかること
●運転免許証番号から様々な情報がわかる
運転免許証には、住所、氏名、生年月日などの情報が記載されていますが、実は、12桁の「運転免許証番号」を紐解くことで、これ以外にも様々な情報を把握することが出来ます。
消費者金融の審査では、これらの情報をもとに、偽造など不審な点はないかチェックをしています。
※最初の2桁
各都道府県の公安委員会のコードが記してあるので、運転免許証の交付を受けた都道府県がわかります。
(例えば、北海道は10、東京都は30、など各都道府県によって数字が決まっています。)
※3桁、4桁
初めて免許証を取得した西暦がわかります。たとえば、「94」という数字が記載されていた場合、初めて免許証を取得したのは1994年だということです。
※最後の1桁
免許証を再発行した回数がわかります。一度も再発行されていなければ、ここの数字は「0」です。1回再発行すれば「1」となります。
この数字があまりに多い場合は、消費者金融からは不審に思われます。
このように、運転免許証番号は、それぞれ意味付けがなされているので、偽造などで、あまりにでたらめな番号が記載されていても直ぐにわかるようになっているのです。
●実はあてにならない運転免許証の住所
運転免許証は、消費者金融以外にも、広く身分証明証として浸透していますが、運転免許証に記載されている住所は、あまりあてにならいことはご存知でしょうか。
実は、運転免許証の住所変更手続きは、新住所に届いた本人宛の消印付郵便など用意するだけで、ごく簡単に出来てしまうのです。
悪用すれば、実際に居住していない住所に住所変更することも出来ます。
そのため消費者金融の審査では、もう1点の本人確認書類に記載されている住所や、信用情報機関に登録されている情報などと合わせて、総合的にチェックを行っています。
健康保険証からわかること
●勤務している会社の規模がわかる
健康保険証を、大雑把に分類すると下記4種類になります。
- 共済保険・・・公務員
- 組合保険・・・大企業
- 協会けんぽ(社会保険)・・中堅企業
- 国民健康保険・・個人事業主や規模の小さな会社
これら各健康保険証の種類で、勤務している会社の規模もだいたいわかるので、審査においても、上記①→②→③→④の順に評価の格付けがされています。
もちろん国民健康保険でも借入審査は可能ですが、共済保険・組合保険・協会けんぽの方が、審査上有利になります。
また、健康保険に未加入の方は、審査対象外としている会社がほとんどなので、現在未加入の方は、健康保険に加入後申込をする方が無難です。
●勤続年数が確認できる
また、健康保険証には、
- 資格取得年月日
- 交付年月日
などが明記されているため、おおよその勤続年数を確認することが出来ます。
国民健康保険以外の保険証は、「資格取得日=入社年月日」と判断することができます。
資格取得日の日付が最近なのに、長年勤続していると申告している場合は、怪しいということになるわけです。
(子会社に出向になった際に健康保険証が切り替わったなどの例外はあります。)
また、国民健康保険の場合は、交付年月日でおおよその勤続年数を判断することができます。
※注意
健康保険法の改正によって、2020年10月1日からは、健康保険証の「保険者番号」及び「被保険者記号番号」を目的外で確認することが禁止されることになりました。
このため2020年10月1日以降に健康保険証を本人確認書類として提出する際は、あらかじめマスキング処理を施して(見えないように隠して)提出することが要求されるようになりました。
矛盾点があれば申込みフォームで説明しておく
実際の消費者金融の審査では、これらの書類から読み取った情報と、本人申告情報をつき合わせて、矛盾していないかを確認してゆくことになります。
審査で変な誤解を受けないためにも、例えば、子会社に出向になったから、実際の勤続は長いのに、健康保険証の資格取得日は新しくなっているようなときなどは、申込みフォームの「備考欄」などに、理由を入力しておくなどして、先方に伝えておくことをおすすめします。